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ライフイズビューティフルと松本人志!「打ちのめされた」作品と絶賛

「ライフ・イズ・ビューティフル」は1997年のイタリア映画です。日本では1999年に公開されました。第二時世界大戦時、ナチスによって強制収容所へ収監されてしまった、ユダヤ人親子の物語になります。「ライフ・イズ・ビューティフル」をネット検索すると“松本人志”という気になるワードが浮かびあがりました。松本人志さんといえば、日本で知らない人はいないであろう、お笑い芸人。“松本人志”と映画「ライフ・イズ・ビューティフル」には何の関係があるのか?気になるので調べてみました。

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映画「ライフ・イズ・ビューティフル」

 映画「ライフ・イズ・ビューティフル」とはどんな映画なのか?まずはこの映画のあらすじと、その魅力を解説します。

あらすじ

 物語は1939年のイタリアから始まります。ユダヤ人のグイドは友人と2人、都会へ移住するために車で旅をしていました。グイドはその道中に立ち寄った農家で、美しいイタリア人女性ドーラに出会います。

 都会へ到着し心機一転、奮起するグイドは、街中で偶然ドーラと再会。グイドは持前の巧みな話術でドーラをロマンチックな気分にさせ、やがて2人は惹かれあい、結ばれました。

 そこから数年後、グイドとドーラは息子ジョズエとともに楽しい日々を暮らしています。その反面、世は第二次世界大戦時の渦中。ナチス軍により、ユダヤ人のグイドとその血が混ざるジョズエは、強制収容所へ連行されてしまいました。そしてドーラも、2人の後を追うように、自ら強制収容所行の汽車へ飛び乗り、2人と運命を共にする覚悟を決めたのです。

強制収容所は絶望の世界。息子に絶望を与えまいと、グイドは収容中“これは楽しいゲームだよ!”と明るく優しい嘘をジョズエに対してつき続けます。ドーラを口説いた時のように持前の巧みな話術で。

絶望の世界で広げられるコメディ

 映画「ライフ・イズ・ビューティフル」は、第二次世界大戦時のユダヤ人強制収容所内を舞台に、家族愛を描いた作品です。他の戦争映画と大きく違う点は、絶望の世界でも息子を楽しませる父親の愛が、コメディ調で描かれている点です。BGMも戦争映画には似合わず陽気な音楽が劇中で流れます。

強制収容所内は本来、死を覚悟する地獄のような世界のはずです。過酷な強制労働を強いられ、労働力にならない年寄りや子供は虐殺されます。本来ジョズエも虐殺の対象ですが、“これはかくれんぼだ”というような巧みな嘘で、グイドはジョズエを軍人に見つからないよう指導し、生き延びさせます。

過酷な労働、離ればなれにされてしまったドーラを心配する気持ち、さまざまなものがグイドにのしかかりますが、息子の前で笑顔を絶やすことはありません。絶望の世界で、息子と妻への愛を貫いた男のふるまいに胸を打たれる作品です。

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映画「ライフ・イズ・ビューティフル」と松本人志の関係性を紐解く

 「ライフ・イズ・ビューティフル」を検索すると、必ず一回は目にするワード“松本人志”。松本人志さんと言えば、お笑いコンビダウンタウンとして有名。そのほかにも、映画監督として「大日本人」(2007 年公開)や「しんぼる」(2009年公開)を手掛けるなど、エンタメ界で活躍する人物です。彼とこの映画にはどんな関係があるのか?その真相を調べてみました。

松本人志が「打ちのめされた」作品

 結論から言うと、「ライフ・イズ・ビューティフル」は、松本人志さんが絶賛した映画として話題になったのが、この記事で本題とするキーワードの始まりです。

 松本人志さんは「松本人志のシネマ坊主」という映画評論を、1999年6月から2008年6月まで「日経エンタテイメント」という雑誌で連載しています。この評論は後に単行本としても発売されました。

今でこそ優しいおじさん的雰囲気のある松本人志さんですが、当時は歯に衣着せぬコメントが印象的な人物。当コーナーでも辛口の映画評を展開していました。評論中、映画は10点満点で採点されますが、10点満点がつく作品は中々ありません。そんななか、滅多につかない10点満点を獲得した作品が「ライフ・イズ・ビューティフル」だったのです。松本人志さんは当時、この映画に対して「打ちのめされた」と絶賛しています。

ちなみに、「松本人志のシネマ坊主」内で「ライフ・イズ・ビューティフル」以外に10点満点を獲得した作品はこちらです。

・ダーク・イン・ザ・ダーク 2000年公開

・鬼がきた! 2000年公開

・ディープ・ブルー 1999年公開

・モンスターズ・インク 2001年公開

・ペーパー・ムーン 1973年公開

戦争映画がキライ

 松本人志さんは2021年8月16日、自身の公式Twitterアカウントでこのようなツイートをしています。

“「子供には特にこの時期戦争映画を観せます。個人的には戦争映画は大嫌いです。ハッピーエンドは無いからね。でも親の義務でもあるからね。よろしくお願いします。」”

8月15日は終戦記念日。戦争を題材にした映画「ライフ・イズ・ビューティフル」を彼が絶賛して約20年後、戦争映画に関するツイートをしたのが印象深かったです。

“戦争映画はキライ”というスタンスで「ライフ・イズ・ビューティフル」を鑑賞したからこそ、そのコメディチックな展開と父親の深い家族愛に、良い意味で裏切られ“打ちのめされた”と絶賛したのかもしれませんね。またどんなに暗い世界でも、息子を楽しませ続ける父親の“コメディアン”を貫いた姿勢に、コメディアンを本業とする松本人志さんの、当時の心の中で、なにか感じるものがあったのではないでしょうか。

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まとめ

 今回は戦争を題材にした映画「ライフ・イズ・ビューティフル」の“松本人志”という気になるキーワードに関して調べてみました。その背景をたどっていくと、「ライフ・イズ・ビューティフル」は約20年前、映画に辛口な松本人志さんが「打ちのめされた」と絶賛した映画であることがわかりました。たしかにこの映画は、戦争映画なのに陽気な雰囲気、でも物語をよく見てみると悲しい・・・。泣きたいのに泣けない映画として衝撃を受けたのを覚えています。ユダヤ人迫害に関する歴史は、その扱いがデリケートで、映画として扱うとシリアスな展開になりがちです。2008年公開の「縞模様のパジャマの少年」などを観ていただくと、そのシリアスさが分かると思います。それを陽気に扱うのは、かなり勇気のいることだったのではないでしょうか。

 そんな常識を覆した映画「ライフ・イズ・ビューティフル」に、“打ちのめされた”と絶賛する松本人志さんの気持ちはすごくわかります。みなさんもぜひ「ライフ・イズ・ビューティフル」を鑑賞していただき、“打ちのめされて”みてください。

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