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「呪怨 呪いの家」打ち切りの3つの理由!シーズン2は出ない?

2020年にNetflixで公開された「呪怨 呪いの家」は、海外のレビューサイトでも評価は高く、呪怨の不気味さを維持したまま展開されるストーリーは、いくつかの謎を残しており、続編を期待できる内容になっています。しかし、2023年9月時点でも、シーズン2の話は出ていません。

 

本記事では「呪怨 呪いの家」は打ち切りになったのか、そうであればその理由はなんなのかについて、考察します。

 

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「呪怨 呪いの家」のシーズン2が打ち切りの3つの理由

続編を望む声が多く、一定の評価も獲得しており、打ち切りになったという話がないにもかかわらず、なぜシーズン2が作られないのか、3つの理由についてお話します。

 

①俳優との契約、脚本の問題などの大人の事情

人気ドラマが続編を作る場合、問題として耳にするのは、人気が出たことで俳優さんのギャラが高騰すること、今後のキャリアのためという理由で契約を継続せず、ドラマが成り立たなくなることなどがあります。

 

しかし、Netflixはサブスクで、制作資金も潤沢、人気ドラマで続編を作っても十分な視聴者数が獲得できると判断すれば、ギャラの部分はそれほど問題になりそうにありません。また、少々失礼な言い方になりますが、ドラマ版の出演者は、物語の性質上、いくつもの映画やドラマで主役を張るような俳優さんは起用されていません。

 

これは脚本としては正解で、俳優さんありきで作品を作ると、世界観やストーリー展開が壊れて台無しになるリスクがありますが、Netflixはそういった馬鹿げたリスクは取らないと考えられます。

 

そのため、ギャラの高騰や脚本の問題といった理由は、ドラマ版ではなさそうです。

 

②シーズン2を作ると解明編になってしまう

二つ目の理由は、続編を作ることで世界観が壊れてしまうから作られない、というものです。

 

「Netflixオリジナルドラマ 呪怨 呪いの家はどんな話?」のところで解説したように、ドラマ版にはいくつか、解明させていない謎があり、最大の謎は、同じ空間の中に、過去、現在、未来が同時に……常にではないがそういう瞬間がある……存在していると思われる呪いの家は、どういった性質のものなのか、というものです。

 

なぜ、いつからそうなってしまったのか、呪いの家と何度も関わりながら、小田島はなぜ生きているのかなど、観る側としては、その理由を知りたいと思うのが自然です。人間は、情報の断片を与えられると、その全体像、完成形が知りたくなります。ミステリーが最後まで謎を引っ張り、観る側は「こういうことかな」と予想しながらも、最後まで観てしまうのはそのためです。

 

そして、ミステリーであれば、謎が解明されて終わるのはジャンルとしても自然なので、違和感はありません。しかし、ホラーで、それも呪怨のようなタイプでそれをやってしまうと、恐怖が半減します。

 

呪怨のような物語は、そうなる理由がはっきりしないからこそ、怖いのです。あまりにも訳が分からないと、観る側が置いてきぼりになって離れてしまいますが、一定の答えを見せながら謎を残すことで、観る側の想像力が働き、恐怖を内側から増幅します。

 

続編を作った場合、シーズン1の展開から考えると、呪いの家はそもそもなんなのかといった、ドラマ版の根底となる謎を解明するものになってしまい、そうなると呪怨がもっている恐怖は消えてしまいます。

 

そのため、シーズン2の構想があっても、設定としては観る側が知りたい謎の答えが存在しているとしても、続編を作らずにいるのかもしれません。

 

③そもそも最初からシーズン2の予定はない

三つ目は、そもそもシーズン2を作る予定は最初からない、というものです。

 

二つ目と似ている理由になりますが、最初からシーズン2まで構想があって、まずシーズン1を出したわけでもなく、人気が出て続編を望む声が大きくなったとしても、シーズン2を作る気は最初からないのではないか、ということです。

 

人が恐怖を感じる理由の一つは、恐怖を感じる対象が「どういうものか分からない」からです。何か新しいことを始めようと思ったとき、不安や恐怖を感じるのも同じで、分からないから怖いと感じます。

 

ホラーも、その「分からない」部分に怖さがあります。

スプラッター系のホラーの場合、殺される恐怖という、生物としての本能的な恐怖ですが、呪怨のようなホラーの場合は、「分からない」という部分が、得体のしれない不安と恐怖の理由になります。

 

ドラマ版は、最後まで観ても前述したような謎が複数残り、呪いの家の正体も分からずじまいです。しかし、だからこそ想像が膨らみ、恐怖も増幅されていきます。

 

そう考えると、一見未完結に見えるストーリーも、実は完結していて、最初からシーズン2の予定はなく、②で書いた理由から続編を制作するつもりはない、だからシーズン2がないと考えることができます。

 

続編を望む声が多いのは分かりますが、未完結に見えるからこそ完結という、ホラー独特のスタイルを思えば、続編の話が企画として持ち上がったとしても、制作しないのが正解なのかもしれません。

 

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Netflixオリジナルドラマ 呪怨 呪いの家はどんな話?

まずは、「呪怨 呪いの家」がどんな話なのか、簡単に見ていきます。

 

①映画版との違い

「呪怨 呪いの家」(以降、ドラマ版と記載します)は、呪怨というタイトルを冠してはいますが、呪怨と言えば真っ先に浮かぶ伽椰子と俊雄の二人は出てきません。

 

呪いの家に関わった人たちの数奇な運命が交差するオムニバスという意味では、作りとしては映画版の呪怨と同じですが、最大の違いは、ドラマ版では呪いをもたらすのは伽椰子でも俊雄でもなく、呪いの家そのものだということです。

 

そのため、呪いの家で亡くなった人物の霊と思われるものは登場しますが、伽椰子や俊雄のような、キャラクターとしての明確な呪いは出てきません。派手な怖さやビックリするような演出はほとんどなく、物語全体の世界観で恐怖を演出しています。

 

また、一話が約25分とコンパクトにまとめられており、作中で描かれている時代に実際にあった事件を想像させるものが、さりげなく差し込まれていたりと、重く恐ろしい呪怨という物語の世界観をうまく表現しています。

 

一方で、現在と過去が交差するように描かれる展開は、少し理解が難しいという部分もあります。一度観ただけでは、何がどうなっているのか分かりづらく、タイムリープものかもと思うような部分もあり、映画版のような分かりやすさを期待して観ると、理解が難しくて途中で視聴をやめてしまうという人もいるかもしれません。

 

しかし、何度も観ると味わいが深まる作品でもあり、考察しながら観ると面白い作品ということができます。

 

②作中の時系列

物語は、1988年、心霊研究家の小田島が、オカルト番組で共演した新人タレント、本庄はるかから、引越し先の家で体験した不思議な体験を聞かされるところから始まります。

 

はるかの彼氏は、はるかに結婚を申し込むために家を探しており、不動産屋に紹介された格安の一戸建てを紹介されたと言い、それこそが呪いの家であり、家には恐ろしい過去がありました。

 

以下、簡単に時系列を記載します。

 

昭和26年(1951年)

家の大家の息子が、白い服の女性を誘拐して屋根裏に監禁します。

女性は妊娠して出産するも、子供は行方不明となり、大家の息子は女性によって殺害されますが、女性も死亡します。

 

昭和34年(1959年)

小田島一家が住んでいました。

主人公の一人である小田島は、子供の頃のことをあまり覚えていませんが、実は姉が家の屋根裏で失踪しており、父親も謎の失踪をしています。

 

昭和63年(1988年)

ドラマ版の始まりの年です。

はるかとの結婚を考え、不動産屋から格安の一戸建てを紹介してもらった恋人の深沢は、一人で内見に行き、誰もいないはずの家の中で、誰かが走るような足音を聞きます。その後、女の霊を見るようになり、謎の死を遂げます。

 

同年、転校したばかりの河合聖美は、同級生の水上芳恵と兵藤真衣、桂木雄大に騙され、呪いの家で性的暴行を受けて写真を撮られるという悲劇に見舞われます。しかしその後、水上と近藤は失踪、写真を取り返した聖美は、事件のことを警察に言うと脅し、担任教師と関係をもっていた母親を桂木に殺害させ、逃亡します。

 

平成6年(1994年)

聖美は、俊樹という男の子とともに桂木と暮らしていましたが、桂木は聖美にも俊樹にも暴力を振るい、やがて俊樹を電話機で殴って重傷を負わせ、俊樹は入院します。

 

平成7年(1995年)

呪いの家に住んでいるのは、灰田信彦と灰田景子夫婦で、夫の信彦が妻の景子を殺害します。

灰田信彦の不倫相手で、信彦の子を妊娠していた真崎千枝は、夫の真崎圭一を殺害しようとワインに毒を盛るも失敗し、圭一は千枝を殺してお腹の中の赤ん坊を引きずり出し、呪いの家の庭に埋めて遺棄します。

 

河合聖美は、俊樹が入院した後に行方不明になってしましたが、アパートに一人で暮らしており、訪ねてきた桂木を殺害して逃亡、呪いの家の窓を割って侵入し、二階に上がったと思われますが、そのまま失踪します。

 

平成9年(1997年)

諸角勇作と諸角智子の夫婦が呪いの家に入居しますが、勇作は小田島の父親と同じ形で失踪します。

 

そして本庄はるかも、呪いの家を訪ねて、過去に起こった大家の息子の事件で、白い服の女が息子を殺害する場面を目撃し、夜になってもう一度家を訪ねて庭を調べているところを、大家の息子と思しき男に襲われます。

失踪したかどうかは不明です。

 

上記の内容が、過去と現在を交差させながら描かれ、登場人物も複数おり、今なにが起こっているのか、なぜ呪いの家に住んでいた小田島や、何度も入っているはずの不動産屋は生きていているのか、はるかはどうなったのかといった謎が残ったまま、物語は幕を閉じます。

 

「どうなったの?」と先が気になる終わり方であり、物語の全体像を知るためのピースが欠けたままであるため、続編のシーズン2を望む声は多く、続きを作ればそれなりの視聴者数を獲得できると考えられます。

 

しかし、なぜ3年経っても続編が作られないのか、次項ではその理由を考察していきます。

 

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「呪怨 呪いの家」は打ち切りとは言えない

呪怨ドラマ版「呪怨 呪いの家」は、続編が作られても不思議ではないストーリーであり、作ってもいいと思わせるだけの視聴者数も獲得していたように思います。

 

しかし、関わっただけで人を不幸のどん底に叩き落す理不尽な呪いだからこそ、呪怨は怖いのです。そう考えると、打ち切りではなく作らないという選択が正解だから続編がないというのが、シーズン2がない理由なのだと思います。

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