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ドライブマイカーはつまらない?「良さがわからない」と低評価な理由

映画「ドライブ・マイ・カー」は2021年に公開されたヒューマンドラマです。原作著者は数々のベストセラー作品を執筆している、有名小説家の村上春樹。彼の短編小説「ドライブ・マイ・カー」を原題のままに、濱口竜介監督が長編映画化しました。

この映画に関して“つまらない”と言う感想を良く目にします。アカデミー賞やカンヌ国際映画祭でも高評価を得た「ドライブ・マイ・カー」ですが、なぜ“つまらない”という感想が出てくるのでしょう?そのワケを調べてみました。

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「ドライブ・マイ・カー」概要

 映画「ドライブ・マイ・カー」の“つまらない”という評価を深堀する前に、本作がどのような作品なのか?そのすごさやストーリーをおさらいしていきましょう!

原作は村上春樹

 「ドライブ・マイ・カー」はもともと、村上春樹の短編小説集「女のいない男たち」の中に収録されている短編小説の一作品でした。村上春樹といえば「海辺のカフカ」や「ノルウェイの森」など、数々のヒット小説を手掛ける作家で、日本のみならず世界中にファンを持つ人物です。そんな彼の短編小説が、上映時間約180分の超大作映画になったのですから、話題にならないはずがありません。映画「ドライブ・マイ・カー」は公開前から話題となり、数々のメディアに取り上げられました。

数々の賞を総ナメにした驚異の作品

 世界中にファンがいる村上春樹作品が原作とあって、公開前の作品への期待値はかなりのものでした。そして、その期待を待っていましたと言わんばかりに、世界的な映画コンクールで数々の賞を獲得。村上春樹が生み出す作品のパワーを思い知りました。

 映画「ドライブ・マイ・カー」が残した功績は以下の通りです。

●2021年 第74回カンヌ国際映画祭脚本賞受賞

●2022年 第94回アカデミー賞国際長編映画賞受賞

●日本アカデミー賞最優秀作品賞含む8冠

このように日本のみならず、世界中から高い評価を受けた作品となっています。

あらすじ

監督:濱口竜介

キャスト:西島秀俊、三浦透子、霧島れいか、岡田将生ほか

 舞台俳優兼演出家の家福(西島秀俊)は妻の音(霧島れいか)と幸せな日々を送っていました。しかしある時、音はある秘密をのこしたまま帰らぬ人となります。

それから2年後、広島でおこなわれる演劇祭へ真っ赤な愛車サーブで向かった家福。そこには家福の専属ドライバーとして雇われた女性みさき(三浦透子)がいました。みさきはある秘密の過去を持っている女性。妻を失った喪失感でいっぱいの家福は、みさきと時を過ごし、お互いの過去を明かしていくなかで、今まで目を背けていたあることに気づき始めます・・・。

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映画「ドライブ・マイ・カー」の評判を探ってみる

 いよいよ「ドライブ・マイ・カー」“つまらない”という気になる評価について深堀していきます。アカデミー賞やカンヌ国際映画祭で賞を受賞しているこの映画。その受賞歴とは対照的な評価の真相を探っていくと“つまらない”という評価には複数の理由がありました。

そもそもクセのある村上春樹小説が原作

 村上春樹の小説は世界から評価され、日本でも“ハルキスト”とよばれる熱狂的な村上春樹作品ファンがいます。いつかノーベル文学賞を獲るのでは?と期待され、毎年ノーベル賞の発表式ではハルキストたちが、“村上春樹”の名前を呼ばれるのを祈っています。そんな彼の作品は、少々クセがあり、難解な場面が多いのも事実。その独特な世界観ゆえに世界中で愛されている村上春樹作品ですが、その良さがわからない人にはずっとわからないままのようです。

 そんなクセがある村上春樹の作品が原作のこの映画は、「村上春樹の世界観は合わない。つまらない。」という評価が見られました。

上映時間180分の淡々としたストーリー展開

 この映画は上映時間が約180分です。映画の一般的な上映時間が90分~120分ですので、かなりの長編映画となっています。そしてこの映画のメインストーリーは、妻を失った主人公と、ある秘密を抱えた寡黙な女性がメインキャストで展開されるため、淡々とモヤモヤしたシーンが続き、衝撃的な急展開やハラハラドキドキがありません。アクション映画やコメディ映画、ラブロマンス映画などのように、起承転結が分かりやすい作品を好む人々からすると、淡々とモヤモヤしたシーンがメインで180分も続くため、「眠くなってしまった。時間が長く感じた」などの“つまらない”と捉えることができる感想を持つ人もいます。

期待値が大きすぎた

 カンヌ国際映画祭やアカデミー賞で数々の賞を取った本作。その先行したネームバリューから「すごく面白いに違いない」という大きな期待だけが先行してしまったように思えます。実際に映画を観てみると、特に衝撃な展開などがないため、「期待外れ」という感想を持ってしまう方がいるのではないでしょうか?

また「いかにもフランスカンヌで受けそうな映画」と評する人もいました。淡々とモヤモヤしたシーンが続く本作は、フランス映画のような独特な雰囲気を感じ取った人もいるようですね。日本で面白いとされる映画は、ハリウッドのアクション映画のような、物語展開が分かりやすい作品が多いので、「ドライブ・マイ・カー」は対照的な作品です。この作風を受け入れがたい人たちから“つまらない”という評価に繋がったように思われます。

それでも愛されている作品

 “つまらない”という感想はあくまで一部の意見です。そうでなければここまで権威ある映画賞受賞には至らなかったでしょう。これを言ってしまうと元も子もないですが、そもそも映画は一種の芸術作品ですので、その映画を“面白い”と思うか“つまらない”と思うかは、人それぞれの感受性次第です。「ドライブ・マイ・カー」にも「さすが村上春樹の作品」、「人と演劇を掛け合わせたテーマが深い映画」といった高評価もたくさんあります。

関連記事:ドライブマイカーが「気持ち悪い」と言われる3つの理由を解説!

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まとめ

今回は映画「ドライブ・マイ・カー」に対する“つまらない”という感想に関して、その理由を調べてみました。一口に“つまらない”といっても、その理由は多種多様であることが分かりました。裏を返せば、これほど賛否両論あるというのは、ものすごく影響力と力を持った映画であると考えられます。本当に“つまらない”だけの映画であるならば、そもそも“つまらない”が話題になることもありませんからね。みなさんも映画「ドライブ・マイ・カー」を観て、自分なりの感想をぜひシェアしてみてください。

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