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映画「アメリ」は怖い!?実はホラーという憶測も!

映画「アメリ」は怖い

皆さんは、今まで「アメリ」という映画を観たことはありますか?

日本では恐らくこの映画を知らない人も居るであろうマイナーな作品ではありますが、実はこの映画はホラーで怖いのか?という憶測が飛び交っています。実際にアメリとはどのような映画なのでしょうか。本当に怖い映画なのか調査してみました。

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「アメリ」は怖い映画なのか?

結論から申し上げると、アメリは全く怖い映画ではありません。むしろ、観終わったあとに人々が幸せになれる映画だと筆者は強く感じました。では、なぜそんな心温まる映画がホラーと間違えられてしまったのでしょうか?

「アメリ」のDVDジャケット

ホラー映画と言われてしまう要因の1つが、アメリのDVDジャケットからホラーを連想させてしまうことが原因だと考えられます。アメリのジャケットは背景が暗い黒緑色で、黒髪の赤い服を着た女性が上目遣いでこちらに向かってニコリと微笑んでいる、いたってシンプルなショットです。この黒髪女性(アメリ)の笑みと服装、背景の暗さなどが丁度ホラージャンルとマッチしてしまい、何も知らない人がこのDVDを手に取ると「ホラー映画かな?」と思われてもおかしくない印象です。

オドレイ・トトゥの別作品と勘違い

アメリ役を演じたオドレイ・トトゥさんは、この映画がきっかけでフランス中の人が知る有名な女優さんとなりました。オドレイ・トトゥさんはアメリの他にも、「愛してる。愛してない...」というラブ・サスペンス映画に出演されています。この映画はアメリが公開された2年後の2003年に発表されており、時期的にもこの映画とアメリが混同している部分があるのではないかと推測します。ちなみに、「愛してる、愛してない...」のストーリーは恋愛によるストーカー・殺人絡みのサスペンスで人間としての恐怖を感じる仕上がりになています。
実際に「愛してる。愛してない...」のレビューを見ても、「アメリの女優さんが・・・」と、アメリワードが入ってしまったことによりアメリ=ホラーサスペンスという誤認識を与えてしまった影響が少なからずあるのかもしれません。

個々の主観によるもの

アメリはホラー映画ではありませんが、人によってはアメリがしている行為を良く思わず、「冷静に見たらなんか怖い人だな・・・」「ちょっとやりすぎなのでは・・・」「結局何を伝えたいのかわからなかった」と思ってしまう人が居るかもしれません。実際にそのような映画の感想としてそのようなコメントがあるため、映画の見方やその役の捉え方は、言葉の受け方と同じように十人十色であり、様々な人の意見から「怖い」というイメージが拡張された可能性も考えられます。

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「アメリ」映画について

アメリは2001年4月に公開されたフランス映画です。
フランスのパリ・モンマルトルで生活をしている少女・アメリの恋愛模様と、彼女を取り巻く周りの人たちの関わりを描くロマンス・ヒューマン・コメディ要素が揃った作品です。フランス内では大ヒットし、社会現象を起こしました。

あらすじ

元医者である父親と、元教師である母親との間に生まれた少女・アメリ。アメリは幼少期の頃から親に構ってもらえず、唯一父親と触れあうことができる身体検査を心待ちにしていました。心待ちにしすぎて心臓の鼓動がいつもより激しくなったことから、父親から「心臓に障がいがある」と誤診断を受けて以来、学校には行かず元教師の母親から自宅で勉強を教わることになります。しかし、そんな母親も事故で亡くしてしまい、アメリは誰とも関わることなく家の中で生きていくのでした。晴れの日も、雨の日も、暑い日も、寒い日も、何一つ変わらない淡々とした日々が過ぎていくアメリ。やがて、アメリは人と関わることがないため、妄想の世界の中で生きていくようになりました。

そして、アメリが22歳になったとき、遂に夢見ていた「自立」をします。アメリは家を出て1人暮らしを始め、「カフェ・デ・ドゥ・ムーラン」で働くこととなりました。愉快な従業員と常連客、個性溢れる近所の八百屋のおじさんやアパートの住人に囲まれて生活しながらも、アメリは幼少期に培ってきた妄想と一人遊びを繰り広げながら日々を過ごしていました。

そんなある日、アメリはダイアナ妃の悲報をニュースで知ってしまい、驚きのあまりスキンケアのビンの蓋を落としてしまいます。コロコロと転がっていった蓋が壁にぶつかり、壁のタイルの一部が外れてしまいました。アメリがその壁のタイルを外すと、中が空洞になっており、そこから謎の缶箱を見つけました。中身は少年がコレクションしていたものであろう宝箱。アメリはこの宝箱を持ち主に渡してあげたいと思い、不器用ながらも探偵になった気分で行動にうつしていくのでした。結果、宝箱の持ち主に渡すことができ、嬉し涙を流す姿を見て、アメリは人の幸せ=自分の喜びだと理解するのでした。

それからというもの、アメリは実家のドワーフを引っこ抜いてあたかもドワーフが旅行しているかのような写真を父親に送ったり、お店のスタッフと常連客を恋仲にしたり、八百屋のいじわるな上司にお仕置きしたりと、コミュ障でありながらも、陰ながら人のために動いていました。

人の幸せのためにいそいそと動いていたアメリ。そんなアメリに好きな人ができます。お相手は、証明写真コレクターのニノ・カンカンポワ。証明写真機でうまく取れなかったり、破って捨てた写真を集めてアルバムを作るというなんとも個性的な青年です。そんなニノもまたアメリと同じようなコミュ障でした。(幼少期のいじめが原因で人間関係の構築に恐怖を抱いているタイプだったため、アメリとは種類が少し違うコミュ障です。)

ニノが持ち歩いているアルバムを拾ったアメリ。どうにかしてニノと繋がりたいが、人のことは行動できても自分の幸せにはなかなか飛び込めず、一歩の勇気が出ずにいます。家のインテリアたちと会議したり、アパートの同居人のおじいさんから背中を押してもらいながらアメリは自分の幸せのために勇気をふり絞るのでした。
(2人の結末は是非、映画でご覧ください。)

主なキャスト

アメリ・プーラン(オドレイ・トトゥ)

空想・妄想が大好きな主人公。カフェ勤務。人と深い関わりを持つことが苦手だが、好きな人ができたことをきっかけに外の世界に出ようと勇気をふり絞ります。

ニノ・カンカンポワ(マチュー・カソヴィッツ)

アメリの好きな人。普段はポルノショップの店員+遊園地の骸骨役スタッフを兼務。他人の捨てた証拠写真を集めるコレクターでもあります。自分のアルバムをアメリが拾ったことで、彼女のことが気になり始めていきます。

レイモン・デュファイエル(セルジュ・メルラン)

アメリと同じアパートに住む住人であり、画家。アメリのことを気にかけているお父さんのような存在。骨が脆いため「ガラス男」と呼ばれており、外出ができず部屋で絵を描き続けています。

ドミニク・ブルトドー(モーリス・ベニシュー)

アメリが住んでいるアパートの前の住人。少年時代にコレクションしていたおもちゃが入った宝箱をアメリが見つけ、持ってきてくれたおかげで若き日の自分を懐かしみ、涙します。それがきっかけで疎遠だった娘と連絡を取り合うようになります。

リュシアン(ジャメル・ドゥブーズ)

アメリのアパートの近くにある八百屋の従業員。心優しい青年で、宝石のように野菜を丁寧に扱いますが、いつも上司のコリニョンに遅いと馬鹿にされ、怒られています。

コリニョン(ユルバン・カンセリエ)

リュシアンの上司であり、八百屋の店主。いつも偉そうにコリニョンを叱るため、アメリはささやかな仕返しを決行します。

マダム・シュザンヌ(クレール・モーリエ)

アメリが働くカフェの店主。若い頃はサーカス団の一員として活躍していましたが、大恋愛をしていたブランコ乗りと別れたあと落馬したことにより今でも足を悪くしています。

ジョセフ(ドミニク・ピノン)

アメリが働くカフェの常連客であり、ジーナの元恋人。いつも出来事を自分の肉声で録音しており、カフェでジーナの動向を確認されるため、ジーナに迷惑がられています。アメリの策略にまんまとはまり、ジョルジェットと恋仲になります。

ジーナ(クロティルド・モレ)

アメリが働くカフェの従業員で、しっかりしたお姉さん的存在。アメリを心配してニノが本当に良い人かどうか確認してくれる優しさもあります。ジョセフの元恋人ですが、いつも監視されるためイライラすることもしばしば。

ジョルジェット(イザベル・ナンティ)

アメリが働くカフェの従業員で、いつも体調が悪そうな様子。アメリの策略にまんまとはまり、ジョセフと恋仲になります。

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まとめ

「アメリ」はホラー映画として製作したものではありません。しかし、少し個性的なアメリの描写や、今まで他の映画では観たことのないテイスト・ストーリー性を持ち合わせているため、人によってはそれを”心理的な怖さ”として受け止める人が居ることも否めないと思います。しかし、人の幸せを願うアメリや、ささやかな”好き”の瞬間を日常に散りばめた愛らしい作品になっていると筆者は思います。
感じ方は人それぞれ、あなたは映画「アメリ」を観たら怖いと感じるでしょうか?それとも、幸せだと感じるでしょうか?是非、一度観て自身の気持ちを感じてみてください。

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